今回は高校受験のお話です。
高校は県立○○高校一択。そこしか受験しない。私立併願無し
はい
本番一発勝負。十分戦えるけど、チャンスを二倍にするために前期試験(自己推薦)にチャレンジする
きゅ、急に?
前期試験に必要な「志望理由書」「面接」「特殊技能試験」のスキルは、今後の大学受験や就職試験などで必ず役に立つ。十分なサポートが得られる今のうちに、1度チャレンジする価値は十分にある。と、○○ちゃんのママが言ってたお。
じゃ、明日先生に言うお♡
高校は、家から一番近い公立高校しか受けないことにしました。行かない私立高校になんて、ビタ一文払いたくないの。(笑)
大学同様、私立併願無し。
一般受験での県立高校の合格は、当日の学力テスト50:中学時代の内申点50の合計で決まります。
(自治体によります)
もちろん落っこちたら大検を検討するなどしないといけなくなるのですが、外部の実力テスト(公立高校入試実戦模試等)を利用して、慎重に準備を進めていたので、十中八九合格するだろうと思いました。
当日の点数は、少なくとも前から5番以内でね。(内申点が低めだから余裕が無い💦)
志望校の受験には、前期試験(自己推薦)と後期試験(一般受験)が存在します。
内申点は低かったです。(住んでいる自治体では、調査書の各教科の学習の記録の評定を、5教科は2倍に、実技4教科は3倍に換算し、3学年の評定合計とします)
受験チャンスが2倍になるならと、前期試験にもチャレンジすることにしました。
ちなみにライバルになるみなさんは、ほぼオール5です。自己推薦でなく学校推薦なら、うちなんかきっと止められていたハズ。
内申点に触れますが、息子は苦手な教科であっても、できることはなんでもやってがんばっていました。
定期テストにもすごく前向きに取り組んでました。
私に言わせれば、美術や音楽って、座学は「ちっともおもしろくない」です。
でもセンスや能力は、ないものねだり。覚えるべきものは覚えるしかない。
音楽は、ピアノ教室に入れてあげていれば、きっとこんなに苦しまずにすんだんだろうな。
節約しちまった。ごめんね、ごめんね~。
美術は、技術的なことも含めてだいぶ導いたのですが、いかんせん子供に興味がない。
体育は、「運動神経は一応あるよね」程度。「水が苦手」を克服するべく、スイミングスクールには行かせてましたが、そもそもその程度。そういえば幼稚園の時に通っていた体操教室では、一年間逆上がりができませんでした。
お友達のみんながブンブン回っていて、私が凹んでいる中で、初めて逆上がりをしたときは、腕の力だけで回る「逆上がり」。目の前で起きていることがよくわからなくて、先生と保護者全員が目を丸くしたのでした。(笑)
こ、これは、体操の選手とかがやるチカラ逆上がり
なんじゃこれ?体のバネを使って回らんかい!
だいたいうちの子が得意なのは山登りだから!
そりゃ、山登りでは体育の点にはなりませんな。
_| ̄|○ ガックリ
加えて国語は90点以上取ったとて、通信簿は3とかね。辛すぎる( ;∀;)
前期試験を受験しようと思った理由は、「当日の試験の配点比率が一般受験に比べてだいぶ高かったから」です。
前期試験は 当日点70:内申点30
一般受験は 当日点50:内申点50
内申点が激よわなので、一般受験当日は他を圧倒する得点をしないといけません。
前期試験では、志願理由書を提出し、学校が独自に作成した特殊な問題(特色適性検査)と、面接の試験を受けます。
一般受験とはだいぶ様子が異なりますが、今後就職活動などで役に立つスキルが多く、ふとチャレンジさせてみたくなりました。勝算は無かったのですが、負けたら一般受験もあるし~。(^▽^)/
ただ、当時通っていた公立中学校では、「面接の面倒は見ますけど、特色適性検査については、対応しません。」とのこと。
息子の選択した前期受験は、部活動が優秀な生徒用ではなく、学力が優秀な生徒用の枠です。
ここで初めて前期試験対策(主に特色適性検査対策)のために、塾に入れることにしました。(12月)
💮用意された実験を制限時間内に行い、作成したグラフから得られた結果に基づき、自分の考察を述べる。
↑↑こういう練習をするためです。
中学では、夏期講習や学力テストなどで、スポットで通うことはありましたが、決まったコースに入るのは初めてです。
塾で前期試験対策に充てて下さる時間は、完全に先生の残業。
授業以外の空き時間を使ってやって下さいます。
ちなみに前期試験の過去問は、一部しか公開されていません。
後期の一般受験では、県内の受験生が一斉に同じテストを解きますが、前期試験の問題は、各学校ごとに独自で練られたものだと思います。
塾では毎年、受験したことのある生徒から内容を聞き取って、対策を練っています。(塾はストックを持っている。)
当日の息子の記憶から、問題の一部を紹介。
数学?
①表がアルファベットで裏が数字のカードがある。 A 1 2 B
表にAと書いてあるカードをめくると、裏が必ず1になることを証明するためには、どのカードをめくればよいか。
②スーパーに行って「今日はキャベツが安いよ、1個100円だ。」と言われた。これは本当に安いのかを調べるにはどうすればよいか、思いつく限り答えなさい。
理科?
水の入ったビーカーとフィルムケースに入ったNaOHが準備されている。NaOHをビーカーに入れ、撹拌途中の水温を測る(5分間30秒ごと)。水温を記録し、変化をグラフにせよ(メモリは決められていない)。
①NaOHとは何か?なぜグラフのような変化となったか述べよ。
②もっと早く撹拌した場合、水温の変化はどうなるか。グラフをさっきのグラフ上に書け。
英語?
①英語で自己紹介(ここは評価の対象ではないらしい)
自己紹介後に一つ質問されたそうです。
②高齢者の援助について書かれた文章を読み(5分)、
先生の話す内容が問題文に一致しているかどうかを答える。合っていたらT、間違っていたらFで答えよ
(「TrueのT」と「 FalseのF」だよ。by息子)
高齢者への援助について自分の考えを英語で書け(5分)
これらを面接官3名の前で行います。答えが合っていることだけが重要なのではないようです。先生方は、一体受験生のどこを見ているんでしょうね。
さてさて、イケてない男子の代表のような息子ですが、面接のために、「いかに自分が○○高校にふさわしい生徒なのか」を演出しなくてはいけなくなりました。
ただ高校に入学したいだけでは、他の子と差がつけられません。
壮大な将来の絵を描き、その過程でこの高校に入学することがとても重要だというビジョンを示し、学校側にも「是非当校に入学してほしい!」と思わせることが必要です。
セルフプロデュースってやつです。(笑)
そのためにやったこと。
おとなしそうに見えるので(というかモロ陰キャに見えるので)印象をよくするために、まずは声を出す練習から。
役者やアナウンサーがするような発声練習、表情筋も大きく動かすように、鏡の前で練習したりしました。
発言終了後には、口の端を少し持ち上げるように心掛けました。
「お前は役者だ!快活な賢い中学生を演じるのだ!」って感じ。英検の2次試験でも、明るくはきはき系は必須ですよね。
志望理由書では、学校が示す教育方針や、志願してほしい生徒像を意識して、まるで大きな打ち上げ花火を上げるように、壮大な目標設定をしました。
「なぜそこを目指すのか」、「なぜこの学校に入学しなくてはならないのか」を明確にします。
自分をアピールするために、「目標達成のために今まで何をやってきたのか」も効果的に示していきます。
この過程を経たことで、息子は今までぼんやりしていた「自分のやりたいこと」や、「何を目指しているのか」について、初めて具体的に考えたようです。
つまり、面接を含む高校受験の準備の中で、「なぜ大学進学を目指しているのか」「自分は将来どうなりたいのか、何がしたいのか」をハッキリさせていったんですね。
そうすると俄然、「この高校に絶対合格したい!」という気持ちが出てきました。
実は本番一週間前の面接練習では、中学校の先生から「○○高校の肩書きが欲しいだけのように感じる」など辛辣な言葉もいただいたんだとか。
しかし、「話す内容は変えずにこのまま突っ走ることにした。自分の思いを優先させた」と話してくれました。あれ?成長してるかも。
志望理由書には、目標として「東大を目指していること」、「大学院はアメリカにある某有名大学を目指すこと」などを書きました。
中学校の先生には、「理系に進んだ学生が、学士あるいは修士のうちに学会で発表するような研究をするには、ある程度の規模、予算、優秀な教授陣のいる場所に行くことがどれだけ大事なのか」なんて、わからないんだろうなと思います。そこへ行く方法は学力試験を突破する一択!
じゃんけんとかじゃ無いんで。
公立一択で、家庭教師だの塾だのに頼れないとしたら、少なくとも地域のトップ校に入る必要があるんですよ。
高校に入学してから、気づいたことがあります。
志望理由書には、自身の目標を達成することで、「自分はどのように社会に貢献していくのか」という視点が必要だったかもしれない。
というのも高校の活動の中に、地域や社会への貢献を目的とする行事が多かったからです。大学の研究も、研究を通して社会を豊かにしたり、環境や貧困問題を解決したりというのがトレンドですね。
前期試験の終了後、息子はとても満足していたそうです。
「自分の実力を出し切ったので、たとえ落ちたとしても悔いはない。」と自信を持って言えるほど全力で取り組んだんだとか。
たぶん楽しかったんでしょうね。(^▽^)/
結局、前期試験は失敗に終わりました。
しかし、チャレンジのためのプロセスを踏むことで、短期間で自分を変えることができたのです。
息子自身、この経験を経て、「自分の殻を破った」感覚があるそうです。
塾で、同じく前期試験を受け、見事合格を決めた友人たちに対し、
「俺もすぐ追いつく。」
と宣言。
入学後の「第一回全統高1模試」で、学年1位。県で1位。全国で49位。
息子のプロデューサーとして、ここまでは想定通りです。
あー疲れた。マジ疲れた。
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